勉強の合間、家の中をウロウロする効用
手の届くところにあれこれ置かないでください。
勉強の集中を妨げるものは、たとえパソコンであっても机には要りません。
やりたくなったウロウロ歩けばいいのです。
ように整えるのは結構ですが、たとえワンルームに住む人であっても、机の周辺だけは勉強に集中できるようにしてください。
読みかけの小説や雑誌はもちろん、ノートパソコンだって大学の受験勉強には不要です。
勉強に飽きたり集中できないときは、机を離れて雑誌や本を手に取ったり、キッチンでお茶をいれたり、テレビの前でくつろげばいいのです。
これは家族がいても同じです。
テレビは居間で観る、雑誌はソファーに寝転んで読む、お茶はダイニングのテーブルで飲むといった具合に、休息する空間と勉強する間をはっきり区別してください。
そのために家の中をウロウロすることになりますが、時間に対する意識はそのほうが高まります。
「さあ、一息入れよう」「さあ、勉強しなくちゃ」という切り替えができるからです。
いわずもがなのことですが、大学受験生が自分の部屋にテレビを置いたり、手の届くとろに雑誌を置くのも勉強の妨げになります。
本人は時間を節約したつもりでも、どっちつかずのムダ時間が増えるだけなのです。
夜更かしが性に合うならそれでいい
人にはそれぞれ生活リズムがあります。
家族が寝静まった深夜こそ勉強できるというのなら、思う存分夜更かししても心配ありません。
ここまで、まとまった時間の勉強は早起きして朝に実行するように勧めてきました。
もちろんこれは一般的な時間活用です。
早朝のほうが何かとメリットが多いからです。
けれどもなかには深夜の勉強が自分には合っているという人もいるはずです。
帰宅が少しぐらい遅くなっても、お風呂に入って疲れを取ったあとの時間がいちばん集中できるという人です。
そういう人は、それが自分のリズムなのですからいままで通り実行してかまいません。
要は最低6時間以上の睡眠時間さえ確保すればいいのです。
ただしその場合でも、復習の時間だけは確保してください。
の強に取りかかる前に前日の復習をすませたり、土曜日はその週の復習をひと通りやっておくことです。
それさえ実行できれば、深夜の勉強を「これでは記憶に残らないのか」と不安になる必要はありません。
「時間はあなたの意識の中にしかない」と知れ
時計を見れば時刻はわかります。
何分たったか、あと何分あるかも針の動きや数字でわかります。
でもそれだけです。流れる時間を有効に活かすのはあなたの意識だけです。
このパートの最後に時間管理の基本を述べます。とても重純なことです。
時間は姿かたちがありません。したがって、自分がしっかりと意識しないかぎり、見えないままどこかに消えていきます。
そのかわり、しっかりと意識すれば確実に自分のものにできます。
日常生活の一こま一こまにかかる時間を意識するだけで、どこに消えたかわからない時間はずいぶん減るはずです。
それからさまざまな戦略が立てやすくなります。
勉強でいえば、その時間に何ができるかがわかります。
遊ぶ場合や休む場合でも、戦略的な時間の使い方ができるようになります。
時間を意識しない人は、そういったすべてのことが「ときの流れるまま」になってしまいます。
勉強は時間を意識できる人でなければ取り組めないということです。