「捨て問題」を見極めるのも実力のうち
くれぐれも満点をめざさないでください。「取れたら儲けもの」くらいの気持ちでいいです。満点をめざす人には思わぬ落とし穴が待ちかまえています。
何度も書いてきたことですが、ほとんどの試験は6割から7割の得点があれば合格します。ということは、10問の中に1問や2問、解けない問題があってもそれ以外をしっかり解けば合格できるのです。
満点をめざしてしまうと、この解けない問題やむずかしい問題に引っかかってしまい、そこで大幅に時間を取られます。すると「まずい」と思いますから、解けるはずの問題に向き合ったときも冷静さを失ってしまうのです。本番でガタガタになるのはこういうケースなのです。
したがって問題をざっと見渡して、「これは解けない」と思ったら捨ででしまうこと。それによって時間的な余裕が生まれますから、残りの問題のミスがなくなります。最後の最後で余った時間があれば、ダメもとで答案を埋めればいいのです。
問題用紙はいくら汚しても不合格にならない!
試験でいちばん悔いが残るのは不注意によるミスです。とくに設問早トチリだけは絶対に避けてください。問題用紙にどんどんアンダーラインを引いてチェックしましょう。
過去問や練習問題で解いたのとよく似た問題が出ることがあります。すると「これは解けるぞ」とニンマリしてしまいますが、かならず設問内容をチェックしてください。「正しいものを選べ」ではなく、「誤りを選べ」とか「正しいものを三つ選べ」とつった設問がしばしばあるからです。
設間のチェックはポイント部分にアンダーラインを引くのがいちばん確実です。どんな解答を求めているのか、落ち着いて設問を読み「ここが注意だ」と思う部分に等記用具ではっきりと印をつけてください。問題文があって設問がある場合には、問題文のポイントと思われる部分にアンダーラインを引きます。五者択一のような問題でも、ほかの設問と違う用語や解釈の部分にアンダーラインを引きます。
これで問題用紙は書き込みだらけになりますが、自分が読んで解答を絞りやすくなっていればそれでいいのです。